一度は行ってみたいよな…と思って久しい、The Midsummer Classic(真夏の祭典)=MLBのオールスターゲーム。今季はコロラド・ロッキーズのホーム、クアーズフィールドでの開催だ。
井上 博雅
Hiromasa Inoue
2021 ALL☆STAR GAME!
ファン投票が始まっている、MLBオールスター。
一度は行ってみたい、生きてる間にその願いはかなうだろうか。
そんなことを思い始めて四半世紀以上たっているが、いまだ実現に至っておらず、来年以降もむずかしそう、という現実には苦笑するしかない。
7月13日(日本時間14日)に行われる2021年のMLBオールスターゲームは、標高約1600メートルの高地=マイルハイ・シティと呼ばれるコロラド州デンバーにあるロッキーズのホームグラウンド、クアーズフィールドでの開催。
クアーズフィールドは、1996年9月に野茂英雄がノーヒットノーランを達成させ、2016年8月にはイチローがメジャー3000安打となる三塁打を打った球場だ。
日本人選手では、ロサンゼルス・エンゼルス(ア・リーグ)の大谷翔平と、サンディエゴ・パドレス(ナ・リーグ)のダルビッシュ有――
ケガや成績急降下でもない限り、この2人は選出されると予想している。
Yuuuuu~ vs. Ohtani-san !?
出場が決まった場合、大谷は前日のホームランダービーにもエントリーするだろうし、当然《TWO-WAY PLAY》を期待され、前半戦最終登板日からの間隔次第ながら、マウンドにも立つことになる可能性は十分ある、といっていい。
しかしもし実現したら日本メディアが大騒ぎするであろう、2人ともに先発登板…は、ないと想像する。大谷同様登板間隔次第だが、ダルビッシュの先発登板はあるかもしれない。でも大谷の場合、ピッチャーで出て途中からDHに、というポジション変更はできない。
最長3イニングながら、先発ピッチャーは長く投げても2イニングが慣例のようになっている。これだと打席に立つ機会は1度しかない。その後守備につくなら別だが、その可能性は低いと考えると、DHで3打席くらい立ち、6~7回あたりにDHを解除して1イニング登板…というのが、想像できる《TWO-WAY》起用か。
ともに先発登板、に近い盛り上がりが期待される場面があるとしたら、ナ・リーグの先発ダルビッシュが、先攻するア・リーグの1番DHにラインナップされた大谷に、栄えある第1球を投じる、というシーンだろうか。
スタメン出場するためのファン投票の結果がどうなるかはわからないし(出場は実現するだろうけど)、打順も1番じゃなく2番だっていいんだけど、日本の球史に残るトッププレーヤー2人が、オールスターの大舞台で初対戦というのも、なんとなくいいストーリー。実現して、1995年の野茂英雄や、2007年のイチローに匹敵するような、オールスターの名場面がまた増えたら…いいかな。
オールスターで実現しなかったとしても、エンゼルスとパドレスは後半、対戦がある。8月27~28日のアナハイムと9月7~8日のサンディエゴ、計4試合。DHがないサンディエゴで実現した場合、大谷が、打席に立つダルビッシュに投げるというマッチアップもある。
まだ何も決まっていないし、実現するとも限らない妄想でしかないけど、対戦シーンが見られることを、今から祈っている。
2021.06.07
Photo : H.Inoue