4月にラスベガスで行われるはずだった一戦が延期され、なかなか再設定に至らず。対戦予定の相手は別の選手と闘うことになるなど、交渉が難航? したモンスターファイトが、決まった。
井上 博雅
Hiromasa Inoue
真打登場!
4月25日から延期されていた"Monster"井上尚弥の次戦が、ようやく決まった。
期日は10月31日(日本時間11月1日)、会場はアメリカ・ネバダ州ラスベガスの、MGMグランド・カンファレンスセンター。相手は当初のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)ではなく、ジェイソン・マロニー(オーストラリア)――
今は無冠ながら、昨年井上が優勝したWBSSにも参戦し、エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に惜敗した、IBFの元チャンピオン――に変更された。
通称「バブル」と呼ばれる無観客スペースでの開催。すでに何興行か行われていて、アメリカではまだこうした形式で行わざるを得ない諸状況ではあるものの、闘える条件・環境が整い、井上尚弥が試合を行えること、"真打"の一戦が見られることに、ひとまず安堵だ。
それにしても…な"コロナ禍"。延期、中止、縮小開催を余儀なくされた、様々なプロスポーツのリーグ戦や音楽イベント等々、甲子園大会やオリンピックまで。
ここまで長期間にわたって、世界中の様々な物事に甚大な影響を及ぼし続けることになるとは思わなかった……
優位不動!?
本人はもちろん、陣営の誰もが経験したことがない理由と事情によって開いてしまった試合間隔。
アメリカ渡航時や現地の環境に対して抱く不安はゼロにならないだろうし、試合に向けた集中以外に、気にしなければいけないことが日本にいるときよりも多くなるか――
対策はもちろん万全であろうし、これまでの半年間に気をつけていたことを、より注意深く継続するだけ。あえて不安に感じそうなことを想像してみたが…イレギュラーなことからくる未体験ストレス以外に不安点はそれほどないか。
簡単な相手ではないけれど、試合の井上優位予想は動かないだろう。ブランクの影響なんてなかったろ、と笑われるような内容と結果になればいいなと思う。
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2週間前の17日には、同じ会場で《ワシル・ロマチェンコ対テオフィモ・ロペス》の一戦もある。さらに前、来週末9月26日にはカシメロやルイス・ネリ、ファン・カルロス・パヤノらも出場する、チャーロ兄弟がメインの興行もある。
内外でトップボクサーたちが躍動する。そんな日常が戻りつつある――と信じたい。
2020.09.16