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Review of "THE DAY"

1 時間前
読了時間: 4分

日本ボクシング史上空前、最高にして最大のメガファイトで、モンスター井上尚弥が勝利した《THE DAY》から、もう半年。試合を報じる記事や番組・動画チャンネル等々を、読んだり見たり聞いたりして、思ったことを遅ればせながら少し――

井上 博雅

Hiromasa Inoue


THE DAY.... before

 1年後の東京ドームで、日本ボクシングを盛り上げよう!


 2025年3月、前年の優秀選手たちが集まる表彰式会場。自他ともに認める《MVPモンスター》からの唐突? な指名に若干の戸惑いを見せながらも、《パウンド・フォー・パウンド1位になりたい若者》が笑顔で「やりましょう」とスマートに応じてから、1年ちょっと。


 いずれ、そう遠くないうちに、という空気にはなっていたものの、それ以上にはまだ進展していない状態だった。公の場で本人同士が“合意”するこのやりとりが拡散し、日本ボクシング史上最大となることは間違いない超のつく黄金カードが、より具体的に、実現へ向けて動き始める大きなきっかけだったことは間違いない。


 その後に井上が2戦、中谷は1戦し、12月にサウジアラビア・リヤドで開催された同一興行での“前哨戦”でも、ともに勝利。


 両雄が《32-0-0=32戦全勝》となるパーフェクトレコードで対峙することになった、2026年5月2日の"THE DAY" やがて、伝説と呼ばれる日――



 一方(あるいは両方)の敗戦はもちろんケガなどのアクシデントもなく正式に開催が決まり、前日計量でウエートオーバーなどのトラブルにも見舞われず、当初のプラン通り、日本ボクシング史上空前にして最高&最大のメガファイトが実現の日を迎えた。


 もうこの時点で、なんとも言えない満足感を抱いていたか。


THE DAY

 そしてまた、THE DAY…その日が迫りくる高揚感と緊張感で猛烈にワクワクドキドキしたのと同時に、闘うときが訪れるのを怖がるような、不思議な感覚も初めて味わうFIGHT WEEKでもあった。


 公式計量が行われた前日に降った雨は上がり、当日の東京は晴天に恵まれた。


 東京メトロ後楽園駅やJR水道橋駅からの動線も、東京ドームホテルと正面22番ゲートを結ぶ広場やグッズ販売スペースも、開門前から人がたくさん。


 55000人の大観衆。


 2年前のルイス・ネリ戦では開放されなかった外野スタンドも含め、アンダーカードの早い段階から客席は埋まっていた。


 海外のメディアやファンも注目する日本人ボクサー、「Pound For Pound」ランキングに名を連ねるトップファイター同士が拳を交える頂上決戦。


 ダウンシーンこそなかったが、熱気と緊張感、スピーディーなパンチが交錯する、息を飲む緊迫感とハイレベルな攻防に終始した。


 え、もう… !?


 10回だったか11回だったか、ラウンド開始のゴング前、となりで観戦する女性ファンがもうすぐ試合が終わってしまうの!? …と言いたそうにつぶやいたのも、互いが笑みを浮かべた8回のシーンと同じくらい、個人的には印象深い。


 116-112

 115-113

 116-112


 濃密な12ラウンドが終了し、周知の通り勝者は井上尚弥。ジャッジ3者ともMonsterを支持する判定でBIG BANGを下し、世界スーパーバンタム級4団体統一タイトルを防衛した。


THE DAY.... after

 モンスターはこの大一番の前、4月10日に33歳になった。


 まだまだ先のハナシと思っていたら、かねてから引退すると公言している「35歳」になるまでもう1年半しかなくなった(延ばせそう、みたいに話すシーンを見たこともあったが、一つの区切りと考える時期であることに変わりがないようだ)。


 35歳―――


 35歳になる2028年4月頃なのか、もう少し先の36歳直前、2029年3月頃までを想定しているのかはわからない。本人もそこまで細かくは考えていないかもしれないが、おおむね、35歳になる前後か、あるいは35歳になって最初に迎える一戦=2028年の春から夏くらいにかけての時期(が最後の試合)、というニュアンスで語り語られ、多くのファンもそう思っている、という印象か。


 THE DAYから半年。4戦もこなした昨年とは違い、2026年は今回の中谷戦のみで、次は2027年の3月、東京での試合になるらしい。3〜4カ月に1試合という間隔に慣れてしまった(?) せいか、えらい長く“お預け”された感覚になっている。


 その次戦の相手は前スーパーフライ級チャンピオンのジェシー・バム・ロドリゲス、というセンで話は進んでいるようだ。ダイレクトにモンスター戦に臨むのか、もう一戦はさんでから日本へ乗り込んでくるのか。


 これ以降、5〜6カ月おきに試合をするとして、単純計算であと3〜4戦。36歳直前まで闘うものと長めの想定をしても、日本ボクシング史上最高の傑物によるファイトシーンを鑑賞できるのは、多めに見積もってあと5〜6戦という、プロキャリア最終盤。残り時間は長くはない。


 報道を見聞きする限り、何がしたいのか今一つはっきりしない発信をするバム陣営の動向を「ダラダラ待つ」より、5階級目の戴冠を狙ったフェザー級進出を見据える方がベターかと思うけれども(その準備も始めるとモンスター本人も投稿していたか)、どうなっていくのだろうか。

2026.11.04

Photo : H.Inoue


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